臨床例8-慢性の嘔吐、下痢(IBD)を漢方薬で治療

ミニチュアシュナウザーのサラちゃんは3歳。生後5ヶ月目から嘔吐と下痢の消化器疾患に悩み、2年半の間、いくつかの病院で、いろんな治療をしてきましたが治りません。

下血もするので、大きな病院で、大腸の内視鏡検査をして、大腸の炎症がみられたため、IBD、という慢性の炎症性腸疾患の可能性があるといわれました。食事は、アレルギーや膵炎を疑い、低脂肪の療法食を食べてましたが、少し具合がよい程度で下痢が治るわけではありませんでした。

薬はステロイドでコントロールするしか仕方ない状態で、あくまでその場しのぎの対処療法で、良くなるという見込みはありませんでした。

そこで目先を変えて漢方薬治療をしにハルペッツクリニックに来院されました。胃炎、小腸炎、膵炎、大腸炎、と消化器管全体に炎症がある、と考え、炎症をしずめる漢方薬に、ステロイドの長期服用で損なわれた免疫力を補う漢方薬を加えて治療しました。2週間の治療で、下痢から良便に変わりました。

ただ、漢方薬を止めるとまた嘔吐や下痢が再発してしまいますので、それから1年半の間、ずっと漢方薬は継続してもらっています。漢方薬がなくてもよいように体質改善させることができればよいのですが、小さい時からの病気ですし、かなりそれから治療がこじれていますので、なにか本来の胃腸の働きで失われてしまったものがあるのかもしれません。でも今の漢方薬には副作用もありませんし、元気も良いですし、体重も20%も増えて、飼い主さんは安心されています。

ビーグルのコジロウちゃんは3歳。小さい時から皮膚のアレルギーをもち、便も下痢を繰り返してきました。2つの動物病院で治療し、食事のアレルギーを疑い、療法食を食べるようにしましたが、大腸性の下痢はなかなか収まらず、IBDと診断されました。
(皮膚は季節的に悪くなる時期がある) 

そこで、まず下痢を治療するために、ハルペッツクリニックに漢方薬治療をしにこられました。この場合も下痢を止める薬をつかうのではく、消化器全体の炎症をおさえる漢方薬を中心に治療しましたところ、すぐに便が固まりました。

ただし、非常にストレスを受けやすい体質で、ストレス下では、下痢を再発するので、漢方薬をなかなか止めれません。それから1年半の間、漢方薬を飲んでストレスを与えなければ、下痢をおさえることが分かりますので、飼い主さんも安心して漢方薬を継続して飲ませています。

同時に皮膚の炎症もおさまったようで、皮膚も調子よくなりました。


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