臨床例3-犬猫のアトピー性皮膚炎をステロイドではなく漢方薬で治療

犬の膿皮症、脂漏症が、なかなか治療ができず、再発を繰り返し、慢性化すると、アトピー性皮膚炎として、ステロイド薬で治療することが多いです。猫の場合は、慢性の皮膚の炎症が、細胞検査によって、好酸球性肉芽種として、アトピー性皮膚炎と同様の病気として、長期作用型のステロイドで治療することも多いです。

体が本来もつ免疫反応が、過剰にそして異常に働くことで、逆にかゆみや赤みがでるため、ステロイドで免疫反応を無理やり押さえつけるという治療です。ただし、その効果がなくなると、また再度ステロイドを投与しなければならなくなるため、ステロイド投与が慢性化し、しまいには依存して、身体が本来持っている、自分の体内(副腎)で自然で、副作用のない、安全なステロイド様ホルモンをつくる能力を失ってしまい、結果的に免疫力がおちてしまう危険性があります。

ステロイドは、少量では、ものすごく効果を発揮する薬ですので、もちろん短期で使えば、治療も安くすみ、すばらしいのですが、慢性疾患に対する治療を、過度にステロイドに頼り、本当の病気の原因を探ることから顔をそむけることになると危険です。

ハルペッツクリニックでは、アトピー性皮膚炎で、慢性的にステロイド治療を受けている犬や猫に対し、まずステロイドを少しづつ減らす所から治療を始めます。なぜなら、長期的なステロイド治療の副作用を防ぐため、という理由と、ステロイドでなんでもかんでも症状をおさえているため、病気の原因が分からなくなっているため、という理由からです。

もちろんただ減らしたのでは、皮膚病が悪化してしまうので、それを補うため、体内の自然なステロイド様ホルモンの副腎からの放出を促す、補陰効果のある漢方薬を使いながら、2-3週間でステロイドをいったんなくすところまでもっていきます。(もちろん、経済的な理由や、本来の体内ステロイドをつくる能力を全く失ってしまったというような止む終えない理由で、またステロイドを注意深く最小量で、再開する場合もあります) 

同時に、今ある身体中の炎症をおさえ、ひいては、身体が炎症をおこさない体質に改善するための漢方薬を継続して投与していきます。こうした治療は、ステロイドよりもお金も時間もかかりますが、長い目でそのペットの一生を考えたときには、優しい治療といえるのではないでしょうか。

ミニチュアシュナウザーのももこちゃんは6歳。1歳の時から、全身に膿皮症がでたり、手足の指の間に皮膚病がでたりしていましたが、ずっとステロイドを使用して治療してきました。食事もZ/Dというアレルギー療法食を食べさせてきたそうです。一年前から特に皮膚病がひどくなり、アトピー性皮膚炎といわれ、2,3の病院を転院しても治らないので、当病院にステロイドをまずやめたくて、来院されました。

全身が赤く、熱く、膿皮というカサブタもたくさんできていました。ステロイドを早くやめすぎたので、少しリバンドという逆反応がでて心配しましたが、結局、3ヶ月ほどで、ほぼ皮膚病も治り、半年後には、体質改善がすんだので、漢方薬もやめました。それからほぼ3年の間は、夏に1個か2個、膿皮がでるくらいで、皮膚の調子は全く良くなり、ご飯もアレルギー食など食べなくてもよくなりました。(残念ながら今は、もう亡くなられました)

猫のQooちゃんは6歳。2,3年前からお腹の湿疹ができて、顔もかくようになり、カラーが欠かせなくなりました。好酸球性肉芽腫の所見があり、抗生物質やステロイド、塗り薬で対処してきましたが、血液検査で肝臓の数値が高くなっていることがわかりました。さらに、長期作用型のステロイドの注射で、ショックをおこして、亡くなりそうになったことがあるらしく、ステロイドを止めたくて、来院されました。

初めは、お腹も背中も所々に脱毛がめだち、背中に多くのフケがありました。ステロイドをやめて、3ヶ月の漢方薬治療で、脱毛もフケも改善されました。それから3ヶ月たつのですが、まだ顔のかゆみはあるようで、漢方薬は継続して飲んでもらっています。でも身体に悪いものではないことが分かっていますので、継続してくれています。


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