臨床例10-慢性のホルモン疾患(糖尿病)を漢方薬で治療

フレンチブルの小鉄ちゃんは7歳の頃に、慢性の皮膚病や下痢で、他院で治療をしても治らず、漢方薬治療をしに当病院に来院されました。

腸内の環境が、身体の免疫機能、ひいては、皮膚の調子に関係があると考えられますので、別々に治療をするというよりは、同じ原因として漢方薬では治療することがあります。3ヶ月ほどで、皮膚病は完治し、下痢はコントロールできるようにはなっていました。

が、ある時、非常にひどい下痢をくりかえしたので、入院して、血液検査したところ、血糖値が300に上昇し、尿糖もおりていて、糖尿病であることが分かりました。漢方薬で治療したところ、すぐに60-80に血糖値もおち、それから安定しましたので、インシュリンの注射を使う必要はありませんでした。ただし、漢方薬を抜くと血糖値があがってしまうので、少量の漢方薬を継続する必要はあります。1ヶ月ほどで、尿糖もなくなり、それから1年たちますが、血糖値は安定しています。

一方、下痢に関しては、慢性の糖尿病からくる、腸の自律神経を痛めたことによる下痢と考え、漢方薬治療をつづけています。今回は、まだ膵臓の内分泌ホルモン(インシュリン)を作製する本来の能力が失われていなかったため、そこを刺激して、機能を高める漢方薬が効果を発揮しました。しかし、この内分泌ホルモンをつくる能力を完全に失ってしまっていた場合は、やはりインシュリンを外部から注射して与えないといけないと考えます。

内分泌ホルモンが原因の慢性疾患は、ステロイドホルモンもインシュリンホルモンも、身体のもつ本来の機能さえ失っていなければ、漢方薬で刺激して、治療することができます。が、遺伝的にその機能を失っていたり、医原性といって、外部からのホルモン投与治療を長期につづけたことにより、本来のホルモンを作る細胞が萎縮して、機能不全におちいってしまったりすれば、以後外部からホルモンを注入し続けなければならない状態になります。

そこで、どういう状態かを考察しながら、漢方薬による治療、もしくはホルモン薬による治療かを、判断する必要があります。ただし、ホルモン薬による治療は、一過性、つまり上げすぎるか、下げすぎるか、ですので、調節が難しく、その分、動物病院に通院もしくは入院することが多くなり、飼い主さんにそれだけ負担になる場合が多いです。一方で、そういう場合の漢方薬のバランスをとる能力には目を見張るものがありまして、飼い主さまの負担も減り、喜んでもらえます。

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